ガンダムビルドファイターズ
ガンプラ好き少年のイオリ・セイは、ガンプラ作りは得意だが操縦は下手で、バトルも敗退続きだった。ある日、天才的な操縦技術を有するうえに異世界「アリアン」の王子を自称する少年のアリーア・フォン・レイジ・アスナと出会い、紆余曲折の末に自分がガンプラを作る「ビルダー」の担当、レイジがガンプラを操縦する「ファイター」の担当としてコンビを組んだセイは、試行錯誤の末に作り上げたガンプラ「ビルドストライクガンダム」でガンプラバトル選手権に出場することになる。
イタリア王者のリカルド・フェリーニや日本第5ブロック代表のヤサカ・マオをはじめとするファイターとの出会いを通じて実力を付けたセイとレイジは予選優勝を飾り、世界大会への切符を手にする。選手権で戦うことを誓ったユウキ・タツヤとは彼が出場を辞退したためにその場での決着は叶わなかったものの、非公式戦で互いに全力を出し切って再び前へ歩き出す。
世界各国の予選大会では、「アーリージーニアス」の異名を持つ天才少年のニルス・ニールセンやチーム「ネメシス」のアイラ・ユルキアイネンをはじめとする新人ファイターたちが歴戦の猛者を退け、世界大会への出場を決めていた。そんな中、セイは世界大会を勝ち抜くためのガンプラ作りに行き詰まってしまうが、クラスメイトのコウサカ・チナから「ガンプラはどんな自由な発想で作ってもいい」というヒントを得て、新たな機体「スタービルドストライクガンダム」を完成させる。
そして、ついに世界大会が幕を開ける。出場するファイターの中には、三代目メイジン・カワグチを名乗ってPPSE社ワークスチーム代表となったタツヤの姿もあった。PPSE社の最高責任者のマシタ会長は、アリアンからプラフスキー粒子の結晶体「アリスタ」を盗み出したコソ泥という正体の露見や現在の地位の喪失を恐れるあまりレイジの存在を危険視して妨害工作を張り巡らせるが、彼とセイはそれによる数々のアクシデントを払い除け、ライバルたちとの激戦を乗り越えて決勝戦へ駒を進める。
決勝戦ではマシタの陰謀により洗脳されて修羅と化したタツヤと望まない形で戦うことになるが、セイとレイジはスタービルドストライクの能力を解放して逆転勝利を収め、世界大会優勝を飾る。直後、マシタの動揺に反応した巨大アリスタが暴走して会場は大混乱に陥るが、セイたちの活躍によって事態の収拾が図られた。その結果、巨大アリスタが破壊されてプラフスキー粒子の供給が断たれたためにガンプラバトルができなくなり、アリスタ所持者であるレイジやマシタはアリアンへ帰還する。
1年後。ニルスによってプラフスキー粒子の独自生成が可能となり、ガンプラバトル選手権は復活する。その会場には、レイジとの約束を胸に新たな機体「ビルドストライクガンダムコスモス」を操るセイの姿があった。
ガンダムビルドファイターズトライ
セイとレイジが第7回ガンプラバトル世界選手権で世界一の座を勝ち取ってから7年。セイやタツヤたちを輩出した聖鳳学園には2つのプラモ部があった。1つはガンプラバトルの伝統を受け継ぐ「ガンプラバトル部」。もう1つはバトルをせず、プラモ造りのみに特化した「プラモデル部」である。とはいえ、ガンプラバトル部は部員が中学3年の少女部長・ホシノ・フミナだけとなっており、近年のガンプラバトルにおいて主流となっている3人1組のチームバトルへの出場も叶わず、焦りだけが積み重なっていた。
そんなある日、フミナは転校生の中2男子・カミキ・セカイと出会う。セカイはガンプラバトルはおろかガンダムという存在すら知らない今どき珍しい少年だったが、「次元覇王流拳法」の使い手であり、フミナが無理やりやらせたガンプラバトルでも卓越した格闘センスを見せて興味を示す。そしてもう1人、プラモ部に所属していた中2男子・コウサカ・ユウマとの出会いによってガンプラバトル部は再起動し、「チーム・トライ・ファイターズ」として全日本ガンプラバトル選手権・中高生の部西東京地区予選にエントリーする。そして「トライ・ファイターズ」は強敵たちとの激闘に勝ち続け、地区予選を優勝、全国大会に進出する。
ガンダムビルドファイターズトライ アイランド・ウォーズ
トライ・ファイターズが全国優勝を成し遂げてから1年後。ヤジマ・ニルスは新プラフスキー粒子の結晶体と、それを用いた新型バトルシステムの試作実験を繰り返していた。しかし、新粒子対応の試作機「スクランブルガンダム」が突如暴走するという現象が頻発し、ニルスたちエンジニアは原因がわからないまま対処に追われていた。
一方、トライ・ファイターズとサザキ・カオルコ(ギャン子)、サカイ・ミナト、キジマ・シアに、新型バトルシステムのテストパイロットとしてヤジマ商事からリゾート地への招待状が届く。同じ頃、セカイの姉のミライとその友人のフナキ・サトミ、ミライの写真撮影の手伝いに同行していたユウマも、期せずして同じリゾート地を訪れていた。ところが、前述のトラブルの影響で新型バトルシステムのテストは中止、さらにガンプラが勝手に外を飛び回り、停電が発生するという怪現象が勃発する。セカイたちがヤジマ商事のラボに駆けつけると、8年前と同じようにプラフスキー粒子の結晶体が暴走・増殖してラボ全体を侵食していた。
セカイたちはまだ無事だったバトルシステムを起ち上げ、各々のガンプラで事態の収拾に乗り出す。無数のガンプラを倒して中枢部にたどり着くと、そこには結晶体を取り込んで強大なパワーを身につけたスクランブルガンダムが待ち構えていた。これまでの敵とは桁違いの攻撃に苦戦しながらも、一行はカミキバーニングガンダムに仲間全員のガンプラのパワーを注ぎこみ、激戦の末にこれを撃破して暴走を食い止める。
この事態を引き起こしていたのは、セカイが海辺で出会った謎の少女だった。少女は自分のガンプラが欲しいがために、自分の能力を使ってスクランブルガンダムを外部から操作していた。フミナから「ガンプラは自分で作るもの」と教えられた少女は、皆と一緒にプチッガイを作り上げた後に感謝の言葉とともに消滅、本来の住処である異世界・アリアンへと帰還する。少女は自身の母親にその体験を話すが、その母親こそが8年前にレイジを追ってアリアンに旅立ったアイラであり、少女はレイジとの間に生まれた娘だった。


